国際公共政策EP 2015年度シンポジウム
「TPP協定:グローバルとローカルの相克と相生」

 

国際公共政策EPは、分野横断的な教育プログラムとして2013年に始動し、今年で3年目を迎えました。 昨年度に引き続き今年度は、手嶋龍一氏(外交ジャーナリスト・作家)をゲストにお迎えし、シンポジウムを開催致します。第一部は手嶋氏の基調講演、第二部は手嶋氏と経済、経営、法律という3分野の本学の研究者がディス カッションを行ないます。 本シンポジウムに御関心のある方はどなたでも参加していただけます。また、 本シンポジウムは男女共同参画の観点から、託児サービスを無料で準備いたしました。多くの方のご参加をお待ちしております。

 

シンポジウムの趣旨

 

環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の交渉が、大筋合意に至った。TPP協定は、アジア太平洋地域における高い水準の貿易自由化をめざすものである。同協定が実施されることで我々の生活はどのような影響を受けるのか、人々の反応は賛否が分かれ、しばしば感情的な意見が聞かれる。
TPP協定に対する人々の反応に表れているのは、私達がみな、神奈川県民や横浜市民といったローカル社会の市民であり、同時にグローバル社会・グローバル経済の一員であるという2つのアイデンティティをもっており、その間で揺らいでいるという事実である。TPP協定は、2つのアイデンティティの間で自分たちをどのように捉えればよいのか、私達は何を選ぶのかという問題と結びつく。今日の日本においては、食の安全、社会の高齢化に伴うさまざまな課題、いつ発生するか分からない大規模災害への備えなどが懸念材料となっており、これらが家庭や地域社会において切実な問題と受け止められている。同時に、国際政治情勢が大きく変動しつつある中で、アジアにおける成熟した民主国家としての日本は周辺諸国とどのように関わっていくべきなのか、また、地球環境問題や貧困問題等のグローバル・イシューに日本としてどのような貢献ができるのかといった課題は、市民としての私達が真剣に取り組むべき問題となっている。1日に10億人がSNSでつながっている一方で、そのSNSへの接続を国家が遮断する国もあるという現状においては、グローバル市民としての個々人の行動が国の政策決定にも大きな影響を及ぼす。TPP協定は、バターの供給や名画DVDの価格といった身近な問題からグローバル・バリュー・チェーンの構築、超大国なき世界での国際協調のあり方といった課題に至るまで、多くの事項を包含する体系であり、グローバルとローカルの相克と相生という問題を考える上で格好の材料を提供してくれる。TPP協定の実施は、グローバル市民とローカルな市民としての私達にどのような影響をあたえるのだろうか。

 

シンポジウム実施報告

こちらをご覧ください

日時・場所

2015年12月1日(火)18:30-21:00
横浜市開港記念会館 講堂(〒231-0005 横浜市中区本町1丁目6番地)
みなとみらい線「日本大通り駅」1番出口徒歩1分(約50m)MAP(横浜市中区役所のページへ)

ゲスト】

<基調講演・パネル>

手嶋 龍一 氏 (外交ジャーナリスト・作家)

<司会>

柳 赫秀  教授(横浜国立大学大学院国際社会研究院:国際経済法学)

<パネリスト>

松井 美樹 教授(横浜国立大学大学院国際社会研究院:経営学)
パーソンズ・クレイグ 教授(横浜国立大学大学院国際社会研究院:経済学)
荒木 一郎 教授(横浜国立大学大学院国際社会研究院:国際経済法学)

スケジュール

 

第一部

手嶋龍一氏基調講演

18:30 - 18:35 開会あいさつ
18:35 - 19:05 手嶋龍一氏基調講演
19:05 - 19:15 質疑応答
(休憩) 19:15-19:25  

第二部

パネルディスカッション
19:25 – 19:30 司会あいさつ
19:30 - 20:15 パネリスト3名の報告
20:15 - 20:45 手嶋氏によるコメント・パネリストによる回答
20:45 - 21:00 質疑応答   
21:00   閉会

 

申込み方法

どなたでも参加いただけます。 下記、お申し込み先までお名前と所属(任意)をお知らせください。
座席は十分にご用意しておりますが、満席の場合には、事前に申込み頂いた方を優先させて頂きます。

参加費は無料です。

 

主催

横浜国立大学国際社会科学府国際公共政策 EP


託児サービスのお知らせ

講演会場である横浜開港記念会館内に託児室を設置致します。

 

お申込み・お問い合わせ先

国際公共政策EP担当 
E-mail: ippepatmarkynu.ac.jp

 

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