博士課程後期

李宣
大連大学 講師、東北財経大学 研究員

双方ゼミの国際教育
できない子から学者になる

一衣帯水の近隣である日本へ留学しようと決めていたので、中国で評判が高いYNU大学院を選択しました。修士のときから、小池治先生のご指導のもとで、中国の医療制度改革について研究してきました。小池ゼミの日本と韓国の公務員及びインド、パキスタンなどいろいろな国の留学生との交流を通じて、行政の視点から客観的に中国の医療改革の政策過程の問題が明確しました。また、YNUのフィリピン、マレーシアやアフリカ等の現地調査をきっかけに研究の意欲がさらに強くなり、博士後期に進学することをしました。

博士後期では、行政家小池治先生と社会保障の専門家関芙佐子先生の双方ゼミから学ぶことができ、研究者の道が進んできました。関芙佐子ゼミから社会保障法の判例分析、介護施設の訪問、学会の参加等豊かな研究経験が蓄積しました。それを活かしたくて、教員になることにしました。

現在は、YNUで学んだ知識及び身につけた能力を中国の大学で活用しています。また、中日のYNU・OB会の先輩達と中日間の学生交流、研究者連携、事業合作等に努力しています。

在日本留学我很荣幸来到了YNU。在这里遇到的不仅有学术上的导师,还有人生的伯乐。体验到的不仅是学习的快乐而是脱茧成蝶的惊喜。感受到的不仅是异国文化而是国际大家庭的温暖。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2016年2月)

Profile
2013年横浜国立大学大学院国際社会科学研究科博士課程修了

原謙一
西南学院大学法学部法律学科 准教授

複数の教員からの充実した指導

私はフランスにおける担保物権の制度を参考に、各種の権利を担保化する日本の法制度について研究することを希望していました。そこで、フランス担保物権法の専門家である今村与一先生の指導をうけるため、横浜国立大学大学院博士課程後期に入学することを決意しました。

入学後は、今村先生からの指導はもちろんのことながら、民法の高橋寿一先生や知的財産法の川瀬真先生の計3名の指導教員の方々から直接指導を受け(他の先生方や職員の方からも大変多くを学び)、さらに、国内外における実態調査などを通じて多くの経験をさせていただきました。
このように横浜国立大学では異なる分野の指導者が複数名つくため、私の場合、債権の担保化やフランス法は今村先生から、物権法やドイツ法の基礎は高橋先生から、知的財産権の担保化や立法実務の運用は川瀬先生から、それぞれ手厚い指導を受けました。こうして、私のつたないアイディアは少なくとも入学当初よりも視野が広く厚みのあるものになり、在学中に作成した論文で受賞するなどの成果を残すことができました。

現在は西南学院大学にて研究・教育などに携わっていますが、横浜国立大学在学中に得た知識や経験は研究だけでなく教育の場面においても非常に役立っています。たとえば、日本の民法では権利を「物」としては扱わないが、フランスは異なるのだというような話をすると、大学生は日本と異なる法律観に照らして自国の法制度を眺めることになり、日本の法制度が深く記憶に刻まれ、また、興味・関心も引き出されるようです。
今後は、これまでの研究をより発展させると同時に、そこで得た専門知識や自身の経験を活かして教育にも全力を尽くしたいと思っています。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2016年2月)

Profile
神奈川県出身。2013年に横浜国立大学大学院国際社会科学研究科博士課程後期を修了し、横浜国立大学成長戦略研究センター及び公益社団法人著作権情報センター附属著作権研究所の研究員を経て、2015年より西南学院大学法学部法律学科専任講師

ページの先頭へ