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博士課程前期(旧国際関係法専攻)

島村謙
弁護士(旧60期) 烏飼綜合法律事務所(2007年10月〜現在)

充実した租税法研究から法曹の道へ

学院では租税法の研究をしようと決めていたので、当時から租税法の先生の層が厚かったYNU大学院を選択しました。在学中は、川端康之先生のご指導のもと、基本的な租税判例から国際租税の先端の議論まで、広く学ぶことができました。学部時代は、勉強よりもバイトと遊び中心の生活で、それはそれで楽しかったのですが、大学院では勉強そのものが面白いと感じるようになりました。自分なりにいろいろ考えて、プレゼンしたり議論したりする大学院の研究スタイルが合っていたのだと思います。もともとは税理士志望だったのですが、法律が面白くなってしまい、修了後は司法試験を経て、弁護士になりました。

現在の仕事では、企業法務全般のほか、租税訴訟を担当しています。租税訴訟では、先例のない論点にぶつかることが通常です。そこで、立法の経緯を調査して、そこから関連する租税法規の制度趣旨を論じたり、民法、会社法、国際私法の視点から取引の意味を論じたりと、日々奮闘しています。なんらかのヒントから理屈を構築する、という作業は、研究活動と類似していて、大学院で学んだことが現在の仕事に直結しているといえます。今後も、大学院で学んだことを活かして、実務の発展に寄与していきたいと思います。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。

Profile
1999年横浜国立大学経済学部卒業、2001年同大学院国際経済法学研究科(租税法専攻)修了。 内閣府行政刷新会議事務局・内閣官房情報公開法改正準備室参事官補佐(2009年11月〜2011年6月)

高見良貴
弁理士(2003年合格) 西浦特許事務所(2004年10月〜現在)

研究者と実務家、双方の先生の講義から
バランスのよい法的思考力を磨くことができます

もともと理系志望だったので、学部在学中に「弁理士」という資格に興味を持ちましたが、文系に進学した自分に何ができるのか、よくわからずにいました。そこで、特許事務所でアルバイトをしてみて、弁理士は技術だけでなく法律についても広い知識が求められる「法律家」なのだと実感し、法律の知識を深めるために、知的財産教育にも力を入れている国際社会科学研究科に進学しました。

ここでは、研究者の先生だけでなく実務家の先生も多く、バランスのとれた考え方を身につけることができました。例えば、知的財産に関して学問的に教えてくださる先生と、知財を専門にして活躍されている弁護士の先生の授業の双方を学べたことは、非常に大きな財産です。また、留学生が多く国際的な広い視野も養うことができました。韓国の特許庁の審判官や、中国の弁護士などが同じ学生として在籍していて、教科書ではわからない情報を、普段の会話から得ることができました。

現在は、弁理士として特許庁への手続きの代理を中心とした業務を行っています。授業やゼミの中で判例や学説の調査方法、判例の読み方などを徹底的に勉強し、ツールを使いこなす能力を身につけたことは、弁理士としての仕事の基礎であり、武器にもなっています。法律のスペシャリストとしての第一歩を、ぜひYNUで踏み出してください。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。

Profile
2002年横浜国立大学経済学部経済法学科卒業、2004年 同大学院国際経済法学研究科 博士課程前期国際関係法専攻修了。 2011年東京理科大学工学部第2部電気工学科卒業。

柳田幸紀
JICAプロジェクト長期派遣専門家

高度な国際協力に欠かせない実践的研究の場

青年海外協力隊の活動によって、教員経験を活かして途上国の子どもたちの将来を切り開きたいという思いが強くなりました。そこで大学院進学を決意し、国際協力を学際的側面と実務的側面から学べるYNU大学院国際社会科学研究科を選びました。

研究テーマは、アフリカにおける教育の質的改善で、政策・制度、国際関係等の視点と、現地での観察と聞き取り結果をもとに、先生方の助言を得ながら論文をまとめました。講義では、異なる背景を持つ途上国の方々と議論したことが、よい経験となりました。また、フィリピンやマレーシアでは、実際に現場で活動する方々から開発の考え方や現場での苦労を直接聞き、理論と現場を結びつける視点を養うこともできました。

現在は、西アフリカの共和国ブルキナファソで、理数科教育の専門家として活動しています。現場では状況を多角的に把握し、理論との乖離を理解した上で適切な投入を選択することが求められます。国際関係法での2年間は、そうした日々の現場活動に欠かせない技術を身につけることのできた、非常に有意義な日々でした。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。

Profile
神奈川県出身。2010年横浜国立大学 大学院国際社会科学研究科 博士課程前期国際関係法専攻修了。

小林佑輔
公務員(東京都庁)

YNUで学んだ行政や国際感覚を現場で活かす

世界における多くの問題は、人間同士の関わりの中にあると強く意識し、社会科学を広い視野で学ぶことを決めました。そのため、日本と世界の関係を多様な留学生とともに議論し学ぶことのできるYNU国際関係法専攻に入学しました。

私の選んだ研究テーマは、日本の難民行政です。日本に逃れて来た難民に対する日本の行政は、他の先進国と比べて人権保護の面で劣っていると指摘されています。その原因を研究すべく、日本と世界の難民に関する行政等を学びました。

さらにYNUでは、自分の研究テーマ以外にもフィリピン等の現地を訪れて、社会問題への取組みを直接調査しました。また、留学生と友達になって、世界の習慣などから新たな発見を数多く得ることができました。

現在は、東京都庁の職員として実際に行政の現場に携わり、YNUで学んだ行政評価を実行し、授業の発表で身につけたプレゼンテーション能力を活用しています。将来的には、東京都と世界の各都市が協働する事業に携わりたいと考えています。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。

Profile
神奈川県出身。2012年横浜国立大学 大学院国際社会科学研究科 博士課程前期国際関係法専攻修了。

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